第6回 「珍しく感動モノ……(笑)」
渡辺です。映画論が復活して、更新もちょこちょこしてくれると言うちゃんぷる〜の書き込みを見て、早速テキストを開いてみました。
「ルベウス」稽古期間中も、自分に詰まってきたらたまに映画を見てましたんで、その中からセレクトしま〜す。うふ。久々の映画の話しができるって事で、ちょこっとテンション上がりました。てへ。
で。基本的に、私の映画趣味は偏ってまして(笑)サスペンスとかグロイのとかオカルトとか……まぁ、挙げてたらキリがないけど、スタンダードな映画ってあんまり見ないのですね(笑)
でも、タイトルにある様に「珍しく感動モノ」で素直によかったと思ったので。
「小説家を見つけたら」です。 ショーン・コネリー主演という事で、それだけの理由で見ました。で、私ってダルイ映画は割と倍速で流し見たりする、製作者に失礼きわまりないヤツなんですが……(でもけっこうそういうモンやんね!?)この映画はすごく普通のヒューマンな映画なんですが、珍しく倍速でなくじっくり見てしまいました。 で、素直に感動しました。ちょっとだけ泣けました(恥ずかしい!)
物語は、黒人の少年と人付き合いを断った小説家との触れ合いみたいなお話。……やったんですが、色々な問題に触れてて、でもそれが鬱陶しくなくて、純粋に一人の人間と人間の対話や葛藤や……こ難しい事は上手く説明できんのですが、とにかく! ……よかったと思ったのです。
アメリカというデカイ国には人種差別というのが根強く残っている、という問題もあります。 一人の少年が、これまでの友人との輪の中での生活を飛び出す勇気という問題。 一人の老人が他者に心を開く事ができなくなった世間的な問題もあります。
人間は一人で生まれたけど〜♪な虐待ホットライン歌ってる場合やない、とてつもなく深い心の闇を誰もが持っています。闇、って言っても傷害ちっくなもんではなく、誰もが必ず経験する闇です。で、この映画はそういう闇を乗り越える友情の映画でもあるのです。
なあんか、すんごい真面目に文章書いてるから照れちゃうわん。むふ。でも、機会あれば見て欲しいな。映画の全編に使用されている音楽が、これまたどこかで聴いた事のあるスタンダードナンバー揃いです。これがまた良いムードをかもし出していました。
そして何よりも! ショーン・コネリーの存在感はやっぱりスゴイ!! いや〜……本当にすごく似合ってた! 人間嫌いの小説家役! 彼のセリフの一つ一つがと〜っても詩的で美しかったのも感動! 文学部出身(割と知られていないのですが)の渡辺はそういう所にも感動しました。
ちょっと人間関係なんかにクサクサしてきた貴方! この映画を見てすっきりしましょう。友情って、もしかしたらこういう事なのかもしれませんがな〜。
珍しく真面目な文章に自分で恥ずかしくなったのでオチをつけようと思ったけど失敗した渡辺のり子でした! バイッ!
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